大判例

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福岡高等裁判所 昭和27(う)2703 高裁判例

主 文

本件控訴をいずれも棄却する。

理 由

弁護人宇和川浜蔵の控訴趣意は、同弁護人提出の控訴趣意書記載のとおりであ

る。

右に対する判断

<要旨>機船底曳網漁業取締規則第八条にいう、「機船底曳網漁業を営む」とは、

同漁業が現実に開始されることをも</要旨>つて足り、必ずしも漁獲の事実を要しな

いと解するのが相当である。原判決摘示の事実と挙示の証拠とに徴すれば、被告人

らは、いずれも機船底曳網漁業を営む目的をもつて、同漁業用の船舶二隻を禁止区

域に乗入れ現に漁網を海中に繰入れたというのであり、たまたま監視船に発見追跡

され漁網を切断放棄して逃走したため、現実的には漁獲の目的を果すに至らなかつ

たのに止まり、機船底曳網漁業が現実に開始された事実が明らかであつて、右は、

機船底曳網漁業取締規則第八条にいう「機船底曳網漁業を営む」場合にあたるもの

と解すべく、被告人らの原判示所為を同規則同条に問擬処断した原判決はまことに

相当であつて、原判決に所論のような、法令適用の誤若しくは理由不備の違法があ

るものとは認められない。論旨は理由がない。

その他原判決を破棄すべき事由がないので、刑訴第三九六条により本件控訴を棄

却し、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 筒井義彦 裁判官 柳原幸雄 裁判官 岡林次郎)

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